遥か遠くにある天の川

「めのうの店 川島」スタッフMです。
いつも当店をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。

7/7日は「七夕」でした。天の川を眺める為に夜空を見上げた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
日本でも古くから天の川は認識されており、『万葉集』では大伴家持の歌に「天漢」と表現され、柿本人麻呂の歌にも「水無し川」として表現されています。

さて、私たちの住む太陽系はいわゆる「銀河系」の端のほうにあります。
銀河系は、直径約10万光年、厚さ約1千光年の途方もなく大きく渦を巻いた恒星の集まりで、平たい円盤のような形をしています。
地球から銀河系を真横から見た姿がいわゆる「天の川」です。
銀河系の端の方(地球)から銀河系の中心部を眺めて「天の川だー」と認識しているわけですね。
銀河系の中心方向付近は多くの星が密集しており、また天の川を眺める際には遠くの星までたくさん重って見えるため、肉眼では白い帯のように見えるのです。

銀河系の端にある地球(太陽系)から銀河系の中心付近(天の川)までの距離は約3万光年と言われています。
1光年とは「光が1年かかって到達する距離」のことで、平たく言うと約9兆4600億kmという距離。
約9兆4600億kmの3万倍の距離の先に天の川があるということですね。
気が遠くなる数字です。

話は戻り、七夕は星祭とも呼ばれる五節句のひとつで、短冊を結んだ竹や笹が飾られる夏の風物詩です。
年に一度だけ織り姫(ベガ)とひこ星(アルタイル)の逢瀬が叶う…というエピソードは有名ですね。
しかし、実際にはベガとアルタイルの距離は約14光年ほどもあるのです。
ひこ星(アルタイル)が織り姫(ベガ)の下もとに向光の速度で駆け付けたとしても、辿りつくには14年半もかかってしまう計算です。
織り姫とひこ星のエピソードは古くから受け継がれてきた素敵なお話ですが、視点を変えると面白い疑問もでてきますね。
一年の折り返し地点を過ぎた今、初夏の夜空を眺めてご自身を顧みるいい機会かもしれませんね。